FUJIFILM X-E5がついに発表|スペック・進化ポイント・価格情報まとめ

富士フイルムより、Xシリーズのレンジファインダースタイルを踏襲する新作ミラーレスカメラ「FUJIFILM X-E5」が正式に発表されました。
発売は2025年8月を予定しており、現在のところ正式な販売価格は未発表となっています。
しかし、現時点での想定価格はボディ単体で224,000円、レンズキット(XF23mm F2.8 R WR)付きが256,000円(税別)とされており、実際の販売価格はボディ単体で25万円前後、レンズキットで30万円近くになると予想されます。
前モデル「X-E4」は10万円前後で購入できたことを考えると、今回のX-E5は価格的にも性能的にも別物と言えるほどの大幅なアップグレードとなりました。
最新のセンサーの搭載や、シリーズ初となるボディ内手ブレ補正など、スペック的な進化は非常に魅力的。しかし、それでも価格が高すぎるのでは?というのが正直な印象です。
20万円前後までであれば本気で購入を考えていたのですが、果たして本機は価格に見合う価値はあるのか?
この記事で、現時点で分かっているスペックや情報をもとに、X-E5は買いなのかどうかを冷静に分析していきます。
FUJIFILM X-E5はどんなカメラ?

今回発表された「FUJIFILM X-E5」は、富士フイルムのミラーレスカメラ「Xシリーズ」の最新モデルで、レンジファインダースタイルの軽量コンパクト機です。
前モデル「X-E4」の後継機にあたり、外観のクラシックさと携帯性を重視したスタイルはそのままに、内部性能が大幅に進化しています。
ボディ内5軸手ブレ補正機能を搭載
小型軽量ボディが特長の「X-Eシリーズ」として初めて、5軸・最大中央7.0段/周辺6.0段の強力なボディ内手ブレ補正機能を搭載。
それでいて質量はわずか445gにおさえられており、軽量・コンパクトな点もしっかりとキープ。
手ブレ補正や最新センサーを搭載しながらも、X-Eシリーズらしい取り回しの良さは健在です。
特徴的なフィルムシミュレーションダイヤルの搭載

本機の大きな特徴のひとつが、天面左側に新たに追加された「窓付きのフィルムシミュレーションダイヤル」
クラシカルなデザインを踏襲しつつ、視認性と操作性を両立したこの新ダイヤルにより、より直感的かつ快適な撮影体験が期待できます。
さらにFS1からFS3の3か所のポジションに、全20種類のフィルムシミュレーションと画質設定から任意の項目を個別に登録可能。
自分だけの「FSレシピ」として保存し、ダイヤルを切り替えることで直感的に使用できます。
前モデル「X-E4」からの進化ポイント

前モデル「X-E4」からの進化ポイントとしては以下の通り。
項目 | X-E5 | X-E4 |
有効画素数 | 約4020万画素 | 約2610万画素 |
センサー | X-Trans CMOS 5 HR | X-Trans CMOS 4 |
画像処理エンジン | X-Processor 5 | X-Processor 4 |
記録メディア | UHS-II対応 | UHS-I対応 |
手ブレ補正 | センサーシフト方式5軸補正 | 未搭載 |
動画:記録画素数 | 6.2K(16:9):6240 x 3510 | DCI4K:4096×2160 |
フィルムシミュレーションモード | 20モード | 18モード |
質量(バッテリー、 メモリーカード含む) | 約445g | 約364g |
有効画素数も大きく向上し、1.4倍/2.0倍のデジタルズーム機能を活用することで、レンズ交換なしでも柔軟な画角調整が可能になりました。
また、記録メディアはUHS-IIに対応。高速な書き込みにより、写真・動画撮影後のデータ管理もスムーズに行えます。
手ブレ補正や新センサーの搭載に伴い、若干重量は増加したものの、それでも445gと優れた軽量性をしっかり維持。
このスペックをここまで小型ボディに収めた点には、富士フイルムの設計力の高さを感じます。
合わせて使いたいXF23mmF2.8 R WR

X-E5のレンズキットとして販売される「XF23mmF2.8 R WR」
重量はなんとわずか90gで、コンパクトさが魅力のX-E5との相性も抜群。
焦点距離は23mm/換算35mmという使いやすい標準画角で、常用レンズとしてもかなり頼もしい存在。
さらに防塵防滴構造にもなっているので、旅行先でも安心して使えるレンズとなっています。
X-E5の価格は妥当?買うべき?個人的な考察

ここまでX-E5の特徴や、前作X-E4からの進化ポイントをまとめてきて、とても魅力的なカメラであることは十分理解できました。
しかし、それでもやはり気になるのが「価格」です。
前作X-E4が10万円前後で購入できたことを思い出すと、今回の価格設定には正直驚きを隠せません。
もちろん、質感や性能の大幅な向上による価格アップは理解できます。
とはいえ、ボディ単体で25万円前後という価格は、やはり簡単に手が出せる金額ではなくなってしまいました。
25万円ともなると、フルサイズ機のエントリーモデルも視野に入ってくる価格帯。
X-Eシリーズといえば「コンパクト・軽量・高画質、そして手の届きやすい価格」が魅力でしたが、今回のX-E5ではその立ち位置が大きく変わってしまった印象です。
もちろん、人気シリーズがここまで大幅に進化したこと自体は素晴らしいこと。
ですが、価格がここまで上がってしまうと、X-Eシリーズを心待ちにしていたファンから戸惑いや不満の声が出るのも無理はありません。
この価格設定が妥当かどうかは、実際の使用感や描写性能を含めて判断する必要がありますが、現時点では「やや高すぎるのでは」と感じてしまうのが正直なところです。
さらに言えば、同じ富士フイルムの高級コンパクト機「X100VI」もほぼ同価格帯で販売されています。
X100VIは開放F2.0の明るいレンズ、ハイブリッドビューファインダー、約162万ドットの液晶モニターなど、X-E5を上回る仕様を持っている点も多いです。(X-E5は約104万ドット)
こうなると、むしろX100VIの購入を検討したくなる方も少なくないのではないでしょうか。
総じて見ると、X-E5は「X100VIのスペックを少し抑え、レンズ交換式に仕上げたモデル」という印象を受けました。
レンズ交換式に大きな魅力を感じ、価格と性能のバランスに納得できる方にとっては、X-E5は「買い」の1台だと思います。
自分好みのレンズと組み合わせて撮影スタイルを広げられるのは、やはりミラーレスならではの大きな利点です。
一方で、そこまでレンズ交換にこだわりがない方にとっては、X-E5を選ぶメリットはやや薄れるかもしれません。
価格を考えると、X100VIのような高性能なレンズ固定式モデルにも十分手が届きますし、利便性やコスパの面でも比較対象になります。
私自身、レンズ交換式カメラに強いこだわりがあるわけではないため、今回の価格設定を見てしまうと、もう少し慎重に検討する必要があるなと感じています。
FUJIFILM X-E5のまとめ

ここまでFUJIFILM X-E5のスペックや進化ポイント、価格面について見てきましたが、X-E5は「コンパクトさ」と「レンズ交換式の楽しさ」を両立したい人にとって非常に魅力的な1台です。
特に、新搭載の手ブレ補正や最新センサー、そして新デザインのフィルムシミュレーションダイヤルは、日常から旅先まで幅広く撮影を楽しみたい方にとって心強いポイントになるはず。
一方で、価格が大きく上昇したことで、これまでのX-Eシリーズらしい気軽さやコスパ感はやや薄れた印象も否めません。
レンズ交換に強いこだわりがない場合、同価格帯で購入できるX100VIのような高性能なレンズ一体型カメラも候補に入ってくるため、悩ましい選択にもなります。
最終的には、「レンズ交換という楽しさ」に価値を感じられるかどうか、そして「この価格帯に納得できるか」が、X-E5の購入を決める大きなポイントになりそうです。
今作では待望のボディ内手ぶれ補正が搭載されたことで、私としてもかなり注目している1台です。
今後の情報や価格の動向にも注目しながら、じっくりと購入を検討していきたいと思います。

Source:fujifilm.com, fujifilm-x.com,